【産廃業許可】変更届とは? どのようなときに必要な手続き? 必要書類や手数料は?

産廃業の許可を受けたあとに行う手続には、更新許可申請や変更許可申請などがあります。また変更許可申請と名称が似ている変更届というものもあります。

この変更届とはどのようなときに必要な手続なのでしょうか? また変更届を行うときはどのような書類が必要になるのでしょうか?

この記事では、産廃業の変更届が必要になる場合や必要書類などについて解説させていただきます。

※この記事で解説する手続は「東京都」で開業するために必要な手続きになります。自治体ごとに手続が異なることがあるため、東京都以外で手続きをされる方はこの記事に書かれていることを参考程度に止めてください。また実際に手続きを行うときはそれぞれの自治体に確認してから行うようにしてください。

産廃業の変更届とは?

産廃業の変更届とは、許可を受けたあとに一定の事項が変更された場合に行う手続のことです。変更届は届出の手続にあたるため、手続としては簡易なものになります。

また冒頭でも触れたように産廃業の手続には似たような名称の「変更許可申請」というものもあります。こちらは許可申請なので、変更届よりも厳格に審査される手続きとなっています。

では変更届はどのようなときに行う必要があるのでしょうか? また届出を行う期限はあるのでしょうか?

次に説明します。

変更届が必要になる場合と届出期限

産廃業の変更届は次のような場合に必要になります。また届出期限は届出事項ごとに定められていますので、そちらも合わせて次の表で確認していきましょう。

変更届が必要になる場合

届出事項届出期限
法人の名称の変更30日以内
個人事業者の氏名の変更10日以内
法人の本店所在地の変更30日以内
個人事業者の住所の変更10日以内
法人の代表者の変更30日以内
法人の役員等の変更30日以内
政令使用人の変更、株主等の変更10日以内
運搬車両の変更10日以内
運搬船舶の変更10日以内
運搬車両用の駐車場所在地の変更10日以内
取り扱う産業廃棄物の種類の減少10日以内
政令市(八王子市)における積替え保管許可の有無の変更10日以内
産業廃棄物処理業の廃止10日以内
欠格要件該当の届出2週間以内
積替え保管施設または中間処理施設に関する変更窓口にて相談

表の一番下にある「積替え保管施設または中間処理施設に関する変更」のみ、届出期限が窓口にて相談となっています。

これは変更届ではなく変更許可申請にあたる可能性があるためです。そのため一度窓口で相談をしてから手続きを行うこととされています。

「積替え保管施設または中間処理施設に関する変更」をするときはご注意ください。

変更届の手続の流れ

変更届の手続は次のような流れになります。

①届出書の準備
必要書類の収集・作成をします
②届出
予約不要で直接来庁して届出をします
③新許可証の交付
新しい許可証を交付されて、手続は終了になります

変更届の流れは上記のようになります。いくつか補足で説明します。

届出は来庁せずに郵送で行うことも可能ですが、「産業廃棄物処理業の廃止」と「欠格要件該当の届出」は郵送では受付けてもらえないのでお気をつけ下さい。

また、新許可証の交付は、許可証の記載事項に変更がある場合、数日後に新許可証を交付されることになります。

変更届の必要書類

変更届を行うには変更届出書が必要になります。ただし変更届出書以外の必要書類は、変更事項ごとに異なります。

それぞれの変更事項に必要な書類は次のようになります。

※法人が変更する場合に必要な書類は(法人)、個人が変更する場合に必要な書類は(個人)と記載しています。

また必要書類の「新旧対照表①」「新旧対照表②」とは、東京都環境局のホームページからダウンロードできる書類になります。

変更届の必要書類

変更事項必要書類
法人の名称の変更
個人事業者の氏名の変更
①許可証の写し
②新旧対照表①
③定款の写し(法人)
④法人の登記事項証明書(法人)
⑤住民票抄本(個人事業者)
法人の本店所在地の変更
個人事業者の住所の変更
①許可証の写し
②新旧対照表①
②法人の登記事項証明書(法人)
④住民票抄本(個人事業者)
法人の役員の変更
政令使用人の変更
株主等の変更
①許可証の写し
②新旧対照表①、②、新任者一覧表
③法人の登記事項証明書
④誓約書(代表取締役が代表して誓約)
⑤住民票抄本(本籍が記載されたもの)
⑥成年被後見人等に該当しない旨の登記事項証明書
⑦政令使用人に関する証明書(新任の使用人を登録する場合)
⑧株主等が法人の場合には、当該法人の登記事項証明書
運搬車両の変更(新規・抹消)①許可証の写し
②新旧対照表①
③運搬車両一覧
④新規登録車両の自動車検査証および自動車検査証記録事項の写し
⑤新規登録車両の写真(カラー)
⑥「産業廃棄物収集運搬車」の表示の写真(カラー)
運搬車両の駐車場所在地の変更①許可証の写し
②新旧対照表①
取り扱う産業廃棄物の種類の減少①許可証の写し
②新旧対照表①
政令市における積替え保管許可の有無の変更①許可証の写し
②新旧対照表①
③無→有に変更の場合は、政令市の収集運搬業許可証の写し
④有→無に変更の場合は、政令市の受理印のある変更届の写し
産業廃棄物処理業の廃止①許可証(原本)
②中間処理施設または積替え保管施設の廃止を伴う場合は、当該施設での産業廃棄物の取扱いを廃止したことが分かる施設内の写真
欠格要件該当の届出①許可証(原本)
②欠格要件に該当することが確認できる書類(判決書の写し等)
③欠格要件該当者が法人の場合は、当該法人の登記事項証明書
④欠格要件該当者が個人の場合は、当該個人の住民票抄本(本籍が記載されたもの)
積替え保管施設または中間処理施設に関する変更変更許可申請に該当する場合があるため、
必ず窓口で相談すること

それぞれの変更事項に必要な書類は上記のようになります。

法人の登記事項証明書、住民票抄本、成年被後見人等に該当しない旨の登記事項証明書は、届出日時点で交付日から6カ月以内かつ最新のものである必要があるのでお気をつけください。

また許可証の写しは裏面も必要になるので、忘れずに準備するようにしましょう。

変更届の手数料

変更届は手数料が不要の手続です。手数料がかからず、届出という簡易な手続なので、届出期限をしっかりと守って忘れずに変更届を行うようにしましょう。

まとめ

産廃業の変更届が必要になる場合や必要書類などについて解説させていただきました。疑問は解消されたでしょうか?

変更届が必要になる場合はもちろんのこと、届出期限や手続の流れまで、しっかりとご理解いただけたかと思います。

この記事に書かれていること以外で、産廃業の変更届について疑問などがあれば、管轄の行政庁や産廃業許可を専門にしている行政書士に相談することをおすすめします。

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